いたれりつくせり。

アニオタからジャニオタ。オタクのオタク。

執着と渉と私inDOME

Kis-My-Ft2がドームに帰ってきた。とても嬉しい。

なぜだろう。アリーナのコンサートとほぼ同じセットリストだし、距離は遠いし、本来なら寂しくなったりしてもいいはずなのに。新しく発売された横尾さんのぬいぐるみと、撮影されたてほやほやの顔うちわと、不器用なりにデコったキスマイファンボイスを抱えながら、バタバタと駆け回る夏が恋しくて仕方なかったのだと思う。

バクステだと音が反響して少し遅れて聞こえることも、双眼鏡※12倍かつ防振ではない を必死でのぞき込むのも、ローラースケートで颯爽とアイドルが駆け抜けていくのも、何もかもが懐かしいはずなのにその場にいるとすぐに感覚を取り戻してしまう。「懐かしい」と思うことすら忘れてしまう。でもまだまだ忘れちゃいけないなと思う。私は今年の1月まで2年2か月横尾さんに逢えていなかったのだから。文字にするとびっくりするな。コロナは終わっていない。でも、ドームはとりあえずできている、今のところ。

西武も京セラも特別なドームだ。横尾担が大好きな西武、そして都民ながらスケジュールの都合で参戦回数がはるかに多いので、未だにドームといえば、のイメージの京セラ。

京セラドームが終わって夢心地で出社していたバスのなか、「2年前の今頃の写真」、とToy2コンのうちわとハートを作った自分の自撮りが出てきた。ステイホームで眉毛の生えそろった私。まだ黒髪だった私。眼鏡をかけないほうが可愛いと思っていた私。2年経った今、もう「いい大人」といえるぐらいの年齢になった。

この年になる頃にはおしゃれにオレンジを忍ばせる女になろうと思っていたものの、未だに眩いほどのオレンジを身にまとってドームへ通っている。横尾さんは眩いオレンジを割と干す(しっかりしたファンサをくれないの意)なのでやるだけムダではあるのだが、『「いつもオレンジありがとう」級の衝撃を待ってるからな!こっちだっていっつも同じ方法じゃ戦わないから!』って笑って、好きになって8回目の夏、相変わらず歪な関係を横尾さんとやっている。

 

タイトルに執着と書いた。執着していると思う。でも、これは「横尾さんを好きな私」に執着しているわけでも、「今までかけてきた時間とお金」に執着しているわけでもない。私は単純に、「来世は絶対アイドルやってなさそうな渉がこの人生でアイドルという職務を全うしようと責任感で頑張っている瞬間」に執着しているのである。我ながら怖い。

横尾さんは気にしいだ。多分人前に出れば出るだけいろんなことが気になってしまう。そして「そんなこと今やらなくてもいいじゃん!」ということをやってしまう人だと思う。でも、そんな彼が大阪の熱気のなかめったにかかない汗でずれた眼鏡をなおすとき、ヘッドマイクも、マイクの手汗も、何も気になっていないその一瞬、優雅に踊るとき、歌割が来て歌って、マイクの小指がたっているとき、渉はアイドルをしている、と思う。

そんな時、私は思ってしまう。どう、楽しいでしょ、アイドル。今のこの一瞬は疲労だとしても、ランナーズハイだとしても、何も考えていなかったでしょ。その小さな子供に笑顔を見せるとき、うちわに手を振るとき、バカみたいに笑ういま、アイドル楽しいって思ってるでしょ。

歌って、踊って、ペンライトの海に照らされて、それが彼らの「仕事」なのだなあ、と同じ会社員として考えさせられる。私にとっての新規ツール提案のプレゼンが、彼らにとってのこのライブなのだ。同じ会社員、同じ仕事ではあるけれど、アイドルというものは一度始めたらやめるのに恐ろしく体力のいるブラックバイトなんかより数億倍ヤバい業の仕事だと思う。「どんな仕事だって代わりはいる」なんて嘘だ。アイドルには代わりなんていない。

かつて辞めようとした事実はあるんだろう。まずは10年、だった10年は過ぎ、10周年のツアーをやっている間に11周年が終わる。12年目一発目のシングル発売の告知に合わせて頭を下げる彼を見て安心するのは私が彼に執着しているからだ。

 

私は花畑ではない。いや、反対に本物の花畑なのかもしれない。どうせなら、私は綺麗な花でいたい。コンサートのセットで、映像で、カタクリの花を見つけた。なんだか異質なそれは、明らかに「お花で満開!」のセットや映像に似合ってはいない。咲くまでに何年もかかる花。横尾さんがキスマイみたいだから、とお願いして入れてもらった花。キスマイファンボイスのCのボタンをリズミカルに押しながら、その花がなんだかいじらしくって泣けてしまった。

 

京セラドーム6/5公演アンコール。ニカちゃんがジャニーさんがいた気がする、といった日。北山くんの挨拶で、「次逢うときはマスクなしで声出せるといいね」みたいなことを言った。(さすがにまだ無理では…?それともこれはライブはもうしばらくやらないということ…?!深読みしすぎ…?!)と考えてしまったら、渉が全く同じように、ほんまか?みたいな表情をしていて笑ってしまった。元気が出た。みっくんはそういうアイドルで、横尾さんはそういうアイドルだ。

 

京セラ公演がとにかく楽しくて楽しくて、なんか無駄なことを考えて時間を消耗するのがアホくさくなった。私が楽しかった。それだけでいいのだ。なんだか西武が終わった後より大阪が終わった後のほうが数倍気分がいい。座席、治安、メンタル、いろんな要素があるんだろうけれど、なんかその理由を考えることより、今の楽しい気持ちを書き記したいなと思った。西武が終わってすぐになんだかメロい文章を書いてみたりしたがそれは下書きに眠らせておこう。

横尾さん…とブログでは書いているけれど、わたが好き。顔と足の長さが好き。そして何より、横尾渉がアイドルしている瞬間を一瞬でも長く観測したい。依存じゃない、ただの執着だ。

多分何か共通項があるから離れられない、執着と渉と私inDOME。

だから私は、博多に飛ぶ。ここへきて初めてキスマイのために本州を出る。

ドームツアー、完走できますように。またブログ書くよ!