いたれりつくせり。

アニオタからジャニオタ。オタクのオタク。

遠征先で盗難された携帯が5カ月半越しに返ってきた話・後編

これまでのあらすじ

 ツアー遠征先の名古屋で携帯をなくしたジャニオタ。

 見つからないまま3カ月が経過し、あきらめかけた頃のことだった…。

 

前編はこちら:

niseri1012.hatenablog.com

 

 

5. LINEモバイルから手紙が来た

 携帯をなくしたのが6月中旬。そこから3カ月間、SIMカード再発行のみで、家にあった古いスマホを利用しつづけていた。ただし、いかんせん古いスマホ、重い。重すぎる。

 仕事の都合で10月から転勤が決まっていたのもあり、9月下旬にスマホ本体を買い替えた(実費3万ぐらい)。紛失した携帯(だいたい3万)は購入してから約5カ月でなくしてしまったので、なかなか痛い出費。

 さて、初の一人暮らしもひとまず落ち着いた11月末、親とLINE通話をしていると、「LINEモバイルから手紙来てんねんけど、LINEモバイルの名前を語った詐欺かな~。開けていい?」の連絡が。

 心当たり…心当たりといえば、なくした携帯しかない…。

 

 「開けて!読んで!」というと、『携帯電話機拾得のご案内』とのこと。

 まさかの、5カ月越しの携帯発見の連絡。実家から郵送してもらった手紙が以下。

 

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6. 警察署へ

 さて、いざ12月初旬、愛知県警中村署へ向かう私。 

 この時期は取引先が名古屋にあった関係で、週次で名古屋を訪れていたからよかったものの、そうじゃなければ現地・平日・9:00~18:00って、無理でしかない。まあ普通の人は遠征先で携帯紛失しないだろうけど。

 17:45頃に警察署に飛び込み、まず受付へ。

 「携帯を紛失して、拾得の連絡があったのですが…」

 ではこちらへ、と案内されたのが落とし物・忘れ物窓口。

 

 窓口で再度、「携帯を紛失して、拾得の連絡があったのですが…」といいながら手紙を見せる。

 手紙を注視したあとざわざわ…と話し合う窓口。

 「えっこれわかります…?」

 「なんだろうこれ…。」

 「見たことないや…。」

 

 「ちなみに、事前に警察署にはご連絡いただきましたか?」

 「いえ…。」

 私の悪かったところとして、警察署に直接出向いた、というのがある。

 手紙に「受け取りに出向かれる際は、お預かり先の対応可能時間内に事前にご連絡をお願いします。」って書いてあったね。

 失礼しました。今この記事を書きながら気がつきました。

 「お手紙、スキャンしてもよろしいですか?」って言われて、スキャンさせて、免許証を見せて…。結論、「連絡先の担当が『刑事課』となっていますので、刑事課のほうへ行っていただけますか。」と。

 で、出た!窓口たらいまわし!階段を上り、刑事課へ。

 

 しかし、携帯をなくして刑事課…

 この時点で私は、「携帯が変な犯罪に使われていたらどうしよう」の気持ちでいっぱい。社用のメールにアクセスできてしまうし、ロックがかかっているとはいえ数字の並びを入力するだけのロック、個人情報抜かれて云々、なんてことになったら会社で確実にそれなりの処分を受ける。

 ジャニオタを隠しているのに遠征先で携帯なくして個人情報+顧客情報流出なんてなったらマジで洒落にならん。怖すぎる…。なんなんだ刑事課…。

 

 

7. 刑事課窓口へ

 そんなこんなで戦々恐々としながら刑事課窓口へ。事前に落とし物・忘れ物窓口から連絡が言っていたようで、20代ぐらいのお兄さんが相手をしてくれる。

 「携帯について連絡が来たそうで…。手紙をお見せいただいてもいいですか?」

 手紙見せて、スキャンさせて、免許証を見せて…。ちなみにこの間、隣の窓口では財布を盗まれたらしいお姉さんが結構半ギレめで相談をしていた。

 

 一通りの処理が終わる。警察のお兄さんがいうには、「この手紙はLINEモバイルから来たもの。警察は、これを送ってと指示をしていないし、警察側でこの手紙のことを認知していない。なぜ愛知県警に連絡しろと書いてあるか、わからない。」とのこと。

 えっいやいやいやいや。困りますわ。

 何がどうなって私に手紙は来たか知らんけど、携帯は確かにここにあるはず…!

 ここで帰らされてはたまらないと、あらためていろいろ話す。私は中村警察署に紛失届を出していたので、その受付番号を伝え、なくした時期、色、機種、カバーの詳細…。

 「アニメキャラの女の子が書いてあって…。」といったところで、お兄さんの顔色が変わる。「えっ、アニメキャラってもしかして…」

 「知らないと思うんですけど、ポプテピピックっていうアニメの…」

 「あ!!!!!!!!!ちょっと待ってくださいね!!!!!!!!!!!!!」

 ダダダダ、と走って窓口を後にするお兄さん。ヒントをあげたコナン君気分だった。先に言えばよかった。

 

 

8. ご対面

 少しして、目の前に到着したのは袋に入った携帯だった。

 ポプ子…!ピピ美…!よくぞご無事で…!!!!

 

 触ってもいいですよ、とのことだったのでいそいそと携帯の電源を入れる。電池が60%超あったのが不思議だった。充電してくれていたりしたのだろうか。さすがにずっと切っていても5カ月半もあれば切れると思うんだけど。

 携帯のロックが解除できること、そして今使っている携帯から、たった今発見された携帯の操作ロックを解除するのを警察のお兄さんに見てもらう。お兄さんのお友達がポプテピピックに一時期はまっていて、その影響でポプテピピックを知っていたらしい。私の「このカバー完全受注生産だからうれしい絶対にもう見つからないと思っていた」という話を聞いてくれた

 携帯内の画像を見る。滝沢歌舞伎の半券の写真、ファンレターの写真、2019/3/31の小島くんの日誌のスクショ、もしも塾の時にグローブ座の前でとった写真。全部ある。全部ある!!!デバイスのデータ消去をしなかった自分のことをここまで褒めたことはない。

 最新の写真は、紛失前の夜に、カード特典でグレードアップされたホテルのVIPルームのベッドに横尾渉さんのうちわと一緒に寝ている写真だった。わろた

 

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渉なら俺の隣で寝てるよ★

  

9. 犯人の話

 最後に、拾得物を無事手元に返しました、みたいな資料を記入しながら、警察のお兄さんがいろいろ話してくれた。

 予想通り、携帯は盗難されていた。犯人は病的な盗難癖があり、おいてあるものを見るとどうしても盗ってしまうのだという。そして盗るだけで満足をするので、中のデータを漁ったり、捨てたり、悪用したり、売ったり、みたいなことはしなかったのだそうだ。

 別件で逮捕された犯人の家から大量の盗品を押収した警察はキャリアに連絡をしたり、被害届が出ていれば返却をしたり…。と処理に追われていたが、この携帯と別の定期券入れだけ、どうしても持ち主が見つからなかったのだという。

 困り果てた警察は、なんたら広告という、「警察がこういうものを押収したんだけど、だれか心当たりない?」みたいな内容のもの(ざっくり)を掲示したらしい。それを見てLINEモバイルが「おっこれうちの契約携帯では~!?」と、気を利かせて私に連絡をくれたのでは、とのこと。(このあたりは私がかなりかみ砕いているので違うかも。)どおりでLINEモバイルから連絡が来たものの、警察はそれを知らない、という事態が発生するわけだ。でもありがとうLINEモバイル…。

 

 

最後に

 そんなこんなで無事携帯は手許に帰ってきた。今は、「携帯が壊れたときの予備機器」として家においてある。たまたまラッキーだったけど、コンサートに入れないリスクもあったし、見つからないリスクもあった。…というよりも、5カ月半たって手元に返ってくることなんてあるんだな、というのが正直な感想

 最近じゃ新型コロナで遠征できないどころか地元公演すら延期中止になりまくる世の中だけど、また遠征できるようになったら私は地方と観光業にお金を落とすがべくバンッバン遠征したいと思う。でもそんな時も携帯はなくしちゃだめだぞ!お姉さんとの約束だ!以上!

 

「この記事の後半を楽しみにしています」という問い合わせが3件ぐらい来たのでついに書き終えた(ありがとうございます)。今年は長文をちゃんと終わらせられる年にしたいな…。